GUERNSEY WOOLLENS(ガンジーウーレンズ)社は、イギリスとフランスの間にあるチャネル諸島の
ガンジー島で1976年に創業の伝統あるニットブランドです。
オーセンティックで伝統的・高品質なガンジーニットウェアを、30年以上もの間、自社工場で作り続けています。
素材にもこだわり、Guernsey Woollens仕様に紡績した、ピュアブリティッシュウール100%を使用し
脱脂を控え強い撚りをかけて生み出された糸を使っています。
彼らのニットウェアは、スキルや伝統に絶対の自信を持つ職人が手がけ、そして現代のフィッティングに合うよう
作られていますが歴史的なパターンやディテールを組み合わせ、伝統的な『Guernsey Way(ガンジー製法)』
で作られています。
ガンジーセーターとは、17世紀からガンジー島に伝わる伝統的なセーターで、過酷な寒空の海に出る漁師のため、
一針一針に無事と安全を祈りながら家族が編み上げた、チャネル諸島にあるガンジー島の伝統的ニットに由来します。
アランニットの原型と言われるフィシャーマンニットがガンジーセーターです。
ハイネックのものは前後対称の仕様で、前後どちらでも着る事が出来ます。
そして動き易いように脇にダイヤモンド型のパターンを編みこんだ物で、ガンジー島の漁師達によって
着られていました。
船乗りたちがガンジーセーターを着ていた為、英国中の沿岸へ広まり人気になりました。
ガンジーセーターの編み地は伝統的なパターンを元にされており、それぞれの家庭ごとに幾世代にも受け継がれています。
そのモチーフは漁師たちの日常生活を反映しており、袖のリブステッチ(ゴム編み)はロープや船のはしごを、
かぎ針で編んだ肩の接合ラインはロープ、袖ぐりのガーターステッチ(編み)は浜辺の波を表現しています。
チャネル諸島の人々は、多くの家族が自分達の着るセーターに色々なパターンのバリエーションを加え
手編みしています。それは、不運にして海で命を落とした際、すぐに分るようにする為です。
本物のガンジーセーターは、英国のウェステッドヤーンを使ったものだけであり、当然のことながら
フルファッション製法で作られ、最後は人の手によって仕上げられます。
つまり、ニットの各パーツをそれぞれ編み上げてから、手仕事で縫い合わせる製法が用いられます。
19世紀には軍用として採用されるようになりますが、この提案をしたのがかの有名なネルソン提督であり、
カナダに駐屯する兵士のための防寒着として装備に加えられ、海軍指定の衣服としてその名を轟かせることになるのです。
動くときに邪魔にならないよう袖下に付けられたマチは、腕を下ろしている際にはマチが折り畳まれることで、
ジャケットの下にも着ることが出来るなど、シンプルな外観の中に込められた、機能に根ざしたデザインや
ディテールをご覧頂けるはずです。
伝統と実用性を完璧に両立させた衣服=ガンジーセーターが多くの国々で今なお愛される理由も、
天然繊維の持つ能力・機能性を伝統的な製法で余すことなく享受できる点にあると言えます。
先人たちから脈々と受け継がれた知恵や意思を感じさせてくれるもの、
それがガンジーセーターの真の魅力ではないでしょうか。
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